【書評】強みがないと悩む人へ”世界一やさしい「才能」の見つけ方”

毎日、仕事と家の往復で一日が終わる…
昔は仕事に情熱があったはずなのに、今はただ疲れているだけ…
私の強みって、いったい何なんだろう…?
もしあなたが、キャリアの岐路でこんな風に感じており、終わらない自己分析に少し疲れを感じているのなら…

今回紹介する一冊は、きっとあなたの進む道を照らす、確かな光になるはずです。
私自身、キャリアに大きな不満があったわけではありません。
ただ純粋に「才能」というものに興味を持ち、八木仁平さんの『世界一やさしい「才能」の見つけ方』を手に取りました。
しかし、読み終えた今、心からこう思います。
「なぜもっと早く、この本に出会わなかったのだろう!」と。
この本は、長年なんとなく続いていた「自分探しの旅」を終わらせてくれる、一生ものの教科書だと私は感じました。
本記事では、私の才能探しの実践も一例として盛り込み、『世界一やさしい「才能」の見つけ方』の気づきをまとめました。

あなたの過去の経験を肯定し、未来への自信を与えてくれるきっかけになれば幸いです。
この記事をかいた人(サラット)

- 都内在住の二児(長男3歳・次男0歳)の父
- 教育業界にて会社員歴12年目
- 育休を2回取得(1回目:1か月、2回目:6か月)
- 営業職→企画職へ転職&フルリモート勤務を実現
- 年間の読書量は50冊以上
- 詳しいプロフィールは”コチラ”
今回紹介する本:世界一やさしい「才能」の見つけ方

『世界一やさしい「才能」の見つけ方』

「自分には特別な才能なんてない」と思い込む人にこそ、手に取ってほしい一冊です。
本書は、まず「才能」に関するよくある誤解を解きほぐし、次に「本当の才能とは何か」を定義づけます。
その上で、才能を「見つける・活かす・育てる」という具体的なステップへと導いてくれる構成です。

図解も多めなので、スラスラ読めると思います。
書名 | 世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド |
著者 | 八木 仁平 |
出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2023年4月 |
貢数 | 272貢 |
- 八木仁平さんってどんな人?
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著者の八木仁平(やぎ じんぺい)さんは、株式会社ジコリカイの代表取締役を務める自己理解の専門家です。
ご自身の経験から「自己理解」メソッドを体系化し、ブログやSNSなどを通じて、多くの人の「やりたいこと」や「才能」を見つける手助けをされています。
前著の『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』は30万部を超えるベストセラーとなっており、本書はその実践編とも言える一冊です。
この本で伝えたい、5つの衝撃的な気づきと実体験

本書は単なるノウハウ本ではありません。
これまで私たちが「常識」だと思っていたことを根底から覆すような、衝撃的な気づきに満ち溢れています。
特に、私の心が激しく動かされた5つのポイントをご紹介します。

「才能」について体系的に説明されているので、大変分かりやすいです。
衝撃!あなたの「才能」の定義は、根本的に間違っている

まず、本書を読んで最も衝撃を受けたのが「才能の定義」そのものです。
私たちはつい、「才能」とは「人よりも圧倒的にうまくできること」だと考えがちです。
しかし、本書はそれを「大きな間違い」だと断言します。
なぜなら、その定義では、上には上がいる世界で、いつまで経っても自分の才能に気づくことができないからです。
では、本当の才能とは何か。それは、「つい、やってしまうこと」です。
- つい、すぐに計画を立ててしまう。
- つい、人の話の矛盾点に気づいてしまう。
- つい、困っている人に声をかけてしまう。
これらはすべて、あなたが無意識に、努力せずとも自然とできてしまう思考や行動のクセであり、それこそが「才能」の原石なのです。

この考え方の素敵なところは、他人と比較する必要が一切ないことですよね。
この視点に立った瞬間、「なるほど、これが自分の強みだったのか」と、霧が晴れるような感覚がありました。
「仕事が合わない」は、あなたのせいではない

「仕事が楽しくないのは、自分の能力不足だからだ…」 私の周りにも、そう言って自信をなくしている同僚がいます。
本書は、そんな人たちに
「才能は使い方次第で、長所にも短所にもなる『包丁』のようなものだ」と教えてくれます。
例えば、「つい、人の気持ちを深く考えてしまう」という才能。
「人の気持ちに配慮できる」という長所になる一方、「自分の気持ちを後回しにする」という短所にもなり得ます。
つまり、仕事で苦しむのは、その人の能力がないからではなく、その人の才能が輝かない「環境」に身を置いているだけかもしれないのです。
「自分は社会不適合者なんじゃないか…」と悩む人がいるとしたら、この言葉は大きな救いになるのではないでしょうか。

私の同僚にも、ぜひこの本を薦めたいと心から思いました。
【実演例】恥を忍んで、私の「才能マップ」を公開

『つい、やってしまうこと』が才能なのは分かった。でも、具体的にどう見つければいいの?
多くの人がここで立ち止まってしまうのではないでしょうか。
ご安心ください。本書の真骨頂は、その圧倒的な再現性の高さにあります。
本書で紹介されている質問をベースにした誰にでも実践できるワークを通じて、自分の内側を掘り下げていくのです。
その中心となるのが「才能マップ」の作成。
これは、見つけ出した才能を具体的な経験で裏付けることで、それに確信を持つための強力なツールです。

イメージがしやすいように、実際のワークで完成した「私の才能マップ」を掲載します(恥ずかしい…)

ワークでは過去の記憶をバラバラと書き出す場面がありますが、それらが「才能」という軸で一つに繋げられることに気づかされます。

過去の出来事という点と点たちが、線になっていくのが不思議な感覚です。
そして、この発見が、私の人生におけるある一つの大きな決断が、なぜ正しかったのかを確信させてくれました。
「教員にならなかった」過去の選択が、正解だったと確信した日

実は私、教員免許を持っています。
しかし10年以上前の話になりますが、教師にはならず、民間の営業職の道を選びました。
大学で必死に勉強して取った資格ですから、「本当にこの道で良かったのだろうか」と、時々漠然と思うことがあります。

しかし、今回の才能マップを見て、その長年の疑問がスッと消えていったのです。
教育実習の時、私は「集団授業」がどうしても好きになれませんでした。
大勢の生徒一人ひとりと向き合い、コミュニケーションを取りながら授業を進めるのが、肌に合わなかったのです…

一方で、塾のアルバイトでやっていた「一対一の個別指導」は、とても楽しかったんですよね。
この経験は、まさに私の才能②「一対一で、深く強い関係を築こうとする」に直結します。
そして営業の仕事は、目の前の「一人」に対して、情報を分かりやすく伝え(才能①)、質問に答え、関係性を深めていく(才能②)働き方でした。
だから、20代はそこそこ充実していたのだと。
自分の過去の経験と選択が、才能という一本の線で繋がり、心から腑に落ちた瞬間でした。
転職の不安が「いつでも次へ行ける」自信に変わった

本書での才能マップ作りを通じて、私は自分の「戦うべき土俵」をはっきりと意識できるようになりました。

たとえば、さっき挙げた2つの才能が活かせる環境ならば、今の仕事に固執しなくても輝けるということ。
漠然とした転職への不安は、「次はもっと輝ける場所を探せばいい」という、ポジティブな自信に変わります。
また、本書付録で紹介される「ストレングスファインダー」も試しましたが、自分の才能マップと照らし合わせて、さらに自己理解が深まりました。
診断結果を絶対視するのではなく、あくまで「判断材料」として使うのがポイントです。

少し費用は掛かりますが、本書を実践した後のストレングスファインダーはオススメです。
この本がオススメな人

本書は、特に次のような悩みを抱える方に、大きな希望を与えてくれるはずです。
もし一つでも当てはまるなら、この本はあなたの人生を変えるきっかけになるかもしれません。
答えは、あなたの外側ではなく、すでにある内側に眠っています。
本書は、その宝物を見つけ出すための、非常に具体的で優しい地図となってくれるでしょう。

転職を意識して動くなら、こちらの書籍もオススメですよ


この記事のまとめ

『世界一やさしい「才能」の見つけ方』は、迷える私たちにとっての「人生のコンパス」です。
才能は、あなたの中にすでに在るものであって、努力や根性で身につけるものではありません。
この記事では、私の実体験を交えながら「才能を見つける」部分に焦点を当ててお伝えしました。
しかし、本書の真価は、見つけた才能を「活かし」「育てる」具体的なステップまで解説されている点にあります。
もう、「自分には何もない」と悩む必要はありません。
あなたの内側には、あなたがまだ気づいていないだけの「宝物」が眠っています。

本書をもとに「才能」を見つけ出し、一生ものの自信を手に入れる旅へ、今こそ出発してみましょう!